左右から聞こえる他人の声
機械に囲まれた部屋
次々と切り替わる液晶画面
私の好きとは正反対の空間が広がるばかりで嫌になる。
理解できないことが溢れすぎている。
会話、上下関係、暗黙のルール、結婚、出産…
どれにも集団の中での普通があって、そこから外れると奇異の目で見られる。
面白おかしく笑われる。
少し前にがっかりすることがあった。
自分より2まわりくらい年上の女性が何やら話しかけてきたのが始まりだった。
最終的に伝言を頼まれたわけだが、その人は伝言内容そのものを口にすることなく、私が心情を汲み取るまで回りくどい状況説明を続けた。
普段付き合いのないヒトに親しく話しかけられ多少舞い上がっていた私は、真意がわかって気が抜けた。
その人は自分が“口うるさい人”にならないように言葉を選び恩着せがましく話をしているだけだったから。
こうして着実にヒトが嫌いになっていく。
もうひとつ。
自分で出来ることをせず誰かを頼って、力になってくれなかったら難癖をつけるヒトも多いよな。嫌になる。